フィリピン・セブはGCQへ移行、慎重な動き
セブシティでは、国や市の決定により、6月1日(月)よりGCQ(General Community Quarantine:一般的な防疫地域)へとロックダウン体制が移行。
3月末から約2ヶ月ほど続いているセブ市のロックダウンも、6月から少しづつではありますが「やや緩和」される方向で動き始めました。
〜2ヶ月間のロックダウン中のフィリピン・セブの様子はこちら〜
▶︎『日本と違う?セブ島の「街中」で見るコロナウイルス対策の徹底さ』
ロックダウン緩和後は、各分野で企業の営業が許可されており、大型モールやスーパー、病院等も通常営業を再開予定。しかしまだ活発に経済が動いているわけではありません。コロナ感染が発生する以前の風景には戻れていないのが現状です。
特にフィリピンのなかでもセブ市は「超・慎重路線」をとっているため、フィリピンの都市のなかで最も規制が厳しいことは変わりません。
しかし、世界各国の姿勢と足並みを揃えるかのように、フィリピン全体では少しづつ経済活動を再開させる方向で進み始めることは確かです。
▼緩和後の大通り。交通量は増加しているが、通行人は思ったよりもまばら。
ロックダウン緩和「GHQ」で可能になること
まだまだ完全なロックダウン解除ではないですが、今回のGCQ(General Community Quarantine:一般的な防疫地域)移行により変更されることが多くあります。
◆基本的な外出時間の制限は解除(ただし夜10pm~朝5amまでは外出禁止)
◆多くの業種、業界における企業の営業活動の再開
◆移動業者、タクシー、ジプニー等の公共交通の順次再開
◆各種の大型モール、スーパー、病院、飲食店(テイクアウト)は順次営業を再開
◆野外における非接触型のスポーツ等の運動の許可(ランニング、ゴルフ、水泳、テニス等)
◆各市、各区をまたぐ移動規制の順次緩和
本記事の執筆時、6月1日(月)はGHQ移行の初日もあってか、営業再開された店舗や企業はまだまばら。変わらず閉鎖している店舗も目立っています。
大通りは交通量は多いものの、通常時と比べるとまだ寂しく、人通りも思ったよりは少ない状態。タクシーやジプニーなどの公共交通機関は再開準備が遅れているためか、初日は稼働していませんでした。
▼ファストフードの様子。営業はしているがイートインはなくテイクアウト注文のみ
セブでのコロナ予防策は、引き続き徹底
いくら規制やや緩和がされても、コロナウイルスの脅威はまだなくなったわけではありません。
世界各地で急務として、ワクチン開発を進めていますが、開発までにかかる期間は早くても1~2年先などとも言われており、長期の時間が必要になります。規制が緩和されてもフィリピン政府は、引き続き厳重な予防策の実施を各都市に呼びかけています。
✔️ 外出時のマスク着用は義務
✔️ 各施設、店舗のエントランスでの体温チェック・アルコール除菌
✔️ 各地区をまたぐポイントでの検疫実施
✔️ ソーシャルディスタンシングにより、対人での1~2mの距離確保を厳守
✔️ 国際空港・国内空港内のアルコール除菌/予防対策、飛行機内の除菌実施・マスク着用義務
などの予防策を徹底。これ以上、感染者が増加しないために政府と国民による努力が継続されています。
▼近隣のスーパーは混雑している様子はありません。マスク着用は引き続き義務となっています。
フィリピンのロックダウンは世界最長
フィリピンのロックダウンは、世界と比較しても、かなり長い期間にわたって実施されました。
特にマニラは2020年3月中旬からロックダウンが始まり、緩和される6月まで2ヶ月半ものあいだ都市閉鎖。世界最長のロックダウン措置となりました。
フィリピンで実施された過去のコロナ対策や情報についてはこちらでもまとめています。
▶︎『【毎日更新】セブ島での「新型コロナウイルス感染症」の対応と方針』
東南アジアは、先進国と比べるとどうしても、医療体制や衛生環境といった面において遅れをとっているのは否めません。もちろんフィリピンも東南アジアの一つ。だからこそフィリピンは、ドゥテルテ大統領の迅速な判断により、世界でもかなり早い段階でロックダウン措置を実行に移すなど、国民を守るために強固で厳しい措置を初期から実行してきました。
▼歯科医や美容室などは閉まっていましたが、近日中に順次営業再開予定とのこと。
フィリピン政府の今後の動向に注目
当初のロックダウン解除日から3~4回目の延長を繰り返し、感染拡大の防止に尽力。今回の緩和対応いたるまでには、大胆で強固な規制対策を実施しています。今回の緩和についても、極めて慎重に段階的に解除している模様。
完全な緩和まではまだ時間がかかりそうですが、少しずつ制限解除を目指して、歩を進めていくことになります。
フィリピン政府の動向に注目しつつ、引き続き予防策の徹底を実施していきましょう。