【バジャウ族】フィリピン・セブで100人の子供達にプレゼントを。

 

2017年12月23日に緊急クリスマス企画として、アクトハウスの生徒たちがスペシャルイベントを開催しました。

題して、【Christmas volunteer event〜セブのバジャウ族の100人の子ども達にスリッパをプレゼントしたい】です。

 

バジャウ族とは、フィリピン・セブ島の海岸沿いに高床式の住居を立てて海上で生活をしている民族です。

 

今回はそのバジャウの子供達にクリスマスプレゼントをあげようとイベントを企画しました。

しかし、アクトハウスの生徒たちにとってイベントを主催するというのは今回が初めて。

 

果たしてどうなるのでしょうか。

 

フィリピン・セブ島に住む『バジャウ族』

フィリピンはセブ島、海岸沿いに位置するマンバリンという地域の海沿いに、高床式の住居を立てて海の上で生活している民族がいます。

それがバジャウ族

かれらは数百年前からフィリピンやマレーシア、インドネシア間の海域で生活している海上の遊牧民族です。

生まれてからずっと海の上で過ごし、海でとれる魚や貝を食料としています。

 

驚くべき身体能力

驚くことなかれ。

バジャウ族は海の上に住んでいるだけあって凄まじい身体能力を持っています。なんとパジャウ族は潜水用具など一切つけず、自分の体ひとつで、海の中に潜って魚を取りにいくのです。

槍を持って、するすると海中を沈んでいき、海底までたどり着きます。海底を歩いて魚を探し、見つけたら槍で捕獲し、ゆっくり海面に戻って来る。

このような驚きの方法で自分たちが生きていくための食料を確保しているのです。普通の人であればまずできる芸当ではありません。海とともに生活してきたバジャウ族だからこそできる芸当です。

 

神秘的な民族に迫る危機

 

海上で生活する神秘の民族、バジャウ族に今、危機が訪れています。

実は、バジャウ族の生きる海岸のすぐ近くにSMシーサイドという巨大なショッピングモールが存在しています。

近年のフィリピンの著しい発展に伴う都市開発によるもの。

 

 

しかしこれにより、透明に透き通っていたセブの海がゴミとヘドロで溢れる海へと変化してしまったのです。

海を汚され、食料の確保が難しくなったバジャウ族は、漁業から一転、陸地へ働きにいくことを余儀なくされました。

バジャウ族の危機を救うため、セブの自然溢れる豊かな海をもう一度手に入れるためにも、今後は対策を考えなければならない状況です。

 

アクトハウス主催、バジャウの子供達にプレゼント

バジャウ族の海上集落には、子供たちが大勢います。

今回は、子供たちのために少しでも何かできないかと、アクトハウスの生徒たちがイチからイベントを企画・主催。

企画したのは、クリスマスが近づいていることもあり、みんなでバジャウの子供達にプレゼントをあげようというもの。

 

といっても、誰もイベント主催の経験なんてありません。しかしアクトハウスではとにかく挑戦することをススメています。

 

なぜなら、最初から経験のある人間なんておらず、何をやるにしても最初は初心者なので、たとえ経験がないことでもどんどんやったほうが良いからです。

イベントをやると決めた生徒たちは、自分なりにSNSでイベントページを作って参加者を募ったり、当日プレゼントするスリッパやクッキーを準備したり、協力者と打ち合わせを重ねたりと当日まで慌ただしい様子。

 

当日行ってみると

当日、集合場所に向かうと、なんと応募人数を上回る30人近い参加者の姿が見えます。

 

筆者もそのイベントに参加させていただきましたが、予想以上に多くの参加者の方に来ていただき、とてもありがたく思いました。

 

実を言うと、イベント開催日の前からかなり寄付金の援助もあったみたいで。イベントを行うことでこんなにも協力してくれる人がいるっていうことに正直驚いてます。

 

いざ、バジャウ族の海上集落へ

生徒たちが先導しつつ、参加者のみなさんとバジャウ族の集落へ着くと、まず目に留まったのは海の上から3メートルくらい高い位置にあるバジャウ族の住居。

それぞれの住居はひとひとりが通れるような幅の狭い板がちぐはぐに敷き詰めてあるだけで、ちょっと足をずらすと海に落ちてしまいます。

まるで小学校の時にやったうんていの上を歩いているようでした。住居の中では子供たちが無邪気に遊んでいたり、大人たちが果物や野菜を切ったり、洗濯物を干したりしています。

 

本当にここで生活しているんだな」と実感。

 

参加者の人たちも、初めて見るバジャウ族の生活スタイルに終始驚いている様子です。

 

クリスマスプレゼントをあげよう

アクトハウスの生徒たちが参加者みんなの前で、内容や趣旨を説明。

いよいよバジャウ族の子供達にクリスマスプレゼントとして用意したスリッパとクッキーをあげます。

 

子供達は綺麗に一列に並び、今か今かと待っている様子。

プレゼントを参加者から受け取る時には笑顔で受け取ってくれています。参加者たちも、子供たちの元気一杯さに驚きつつ、ひとりひとりにプレゼントを配ってくれました。

 

 

なんて喜んでいるのもつかの間。。

 

緊急事態発生

なんと予想以上に、あまりにも欲しい人が多くて、最後にはプレゼントが足りなくなってしまうという事態に、、、、

緊急事態にどう対応するか、イベント主催者には当然、柔軟な臨機応変さも求められるわけで。

 

この状況どうしましょうか??

 

みんなと一緒に悩んでいると、、

袋詰めのクッキーを開けて、1個ずつ配るのはどうですか??

参加者の1人からこんな提案が。

実はクッキーは包装紙に入ってあるのを袋詰めにしてあったので、その袋を開けて1個ずつ渡せばまだまだ渡せます。

 

そうして、なんとか不足の緊急事態に対してみんなで対応することができました。

 

全員に無事プレゼントを行き渡らせることができたみたいです。最後に、主催した生徒たちがみんなの前に出て「お疲れ様でした」とイベントを無事閉めることができました。

 

人生で初めてイベントを主催してみて

 

終わったあとの心境を、主催した生徒たちに聞いてみました。

 

<アクトハウス生徒の感想>

  • イベントって今までやったことなかったから難しかった。今回やってみて、イベントの大変さを知ったコンセプトとか事前に決めなきゃいけないこととかもっとあったなーと、準備不足でしたね。
  • でも、何かをやろうとした時に、助けてくれる人が多くいたことがとてもありがたいなーと思いました。その時は人との繋がりを感じました。

 

今回イベントを立ち上げてみて、さまざまな反省や改善点、感じたことなど多くの気づきがあった様子。

初心者ながら、初めてのことに挑戦するのはすごい勇気がいるし恐怖もあると思います。でも挑戦することで、新しい自分を発見することだって、今まで気づかなかった自分の中の可能性に気づくことだってできる。

今回の初挑戦は、その意味でアクトハウスの生徒たちにとってものすごく貴重な経験となるものでした。

 

 

人生はどちらかです。勇気をもって挑むか、棒にふるか。

 

ヘレン・ケラー(アメリカの教育家 / 1880~1968)

 

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