【後編】セブ島「シヌログ屋台」に日本人が出店?ついに本番。売上公開。

シヌログ祭りで屋台を出すことを決意し、苦労に苦労を重ねてようやく本番当日を迎えます。
しかし本番直前ギリギリまでやらなければならないことが山積みでした。

前回の「【中編】セブ島「シヌログ屋台」に日本人が出店?メニュー決め・必要備品の調達・たこ焼き作り特訓のリアル」でもお伝えしたとおり、本番2日間の目標総売上は30000ペソです。

たこ焼きは、

3個で50ペソ
7個で100ペソ

の2種類を用意する予定です。

屋台設置、準備

シヌログ祭りの前日(撮影時 1/16 (金)の早朝)に荷物の搬入を開始。
私達の屋台を設置する駐車場のオーナーからは、「入口から見て手前のテントを貸すよ」と言われていました。
祭りの中心地であるOsmeña fuente circle(オスメニャ・フエンテ・サークル)からほど近い立地なので、本番当日はたくさんの人々が往来するであろうと予想。そのため、道路に近い手前に設置できるのはとても幸運でした。

しかし、ここで問題が発生。

なんと前日になってオーナーから「この場所を貸し出すことはやっぱり出来ない」と突然伝えられ、
手前ではなく、駐車場入口から見て一番奥側へと移動を余儀なくしました…

タコの調達について

また、タコの調達にも問題がありました。
タコはセブ最も有名な市場である「カルボンマーケット」で調達しましたが、
市場の鮮魚店の店員の方から、「タコの仕入れ状況は早朝に電話で確認してきてほしい」と伝えられ、入手できるかどうかはその日の仕入れ状況に左右され、手に入れられない日が続きました。
本番2日前になってようやく調達することができ、それに伴い、たこ焼き作り練習もギリギリのスケジュールで行われました。

タコは結局4kgほど調達しました。
事前に自宅で茹でて、たこ焼き用の大きさにカット。

はるばる日本から卒業生が手伝いに!

はるばる日本から卒業生の一人がお手伝いに来てくれました!
しかも、様々な食材・調理器具・その他便利グッズをスーツケースいっぱいにして日本から持ってきてくれました。

特に”たこ焼きソース”や”鉄製のたこ焼きピック”はフィリピンでは入手困難であったため、大変ありがたい援助でした。
もちろん、当日はたこ焼き作りに主要メンバーの一人として参加して頂く予定です。

なんと、お祭り感を出すためにわざわざ日本仕様の”法被(はっぴ)”も用意してくださいました。
本番はこれを着て、屋台感をより演出できそうです。

いよいよ本番、初日の様子をお届け。

ついに本番初日(撮影時 1/17 (土))を迎えることができました。

屋台運営は祭り期間である2日間丸々行う予定でしたので、休息を考慮しシフトを組みました。
総参加者は8名ほどです。
大変ありがたいことに、参加者の内2人がアクトハウス外の助っ人です。
今回のユニークな取り組みに「面白そうだから参加したい」と声を上げてくれた二人です。感謝です。
ちなみにどちらもスタッフの私、いっちゃん繋がりです笑

朝から昼だけ来る人、昼から夜に来る人など、それぞれの予定に合わせた柔軟なシフトを作成する必要がありました。
このようなシフトだけでなく、食材の仕入れ状況から、当日の動きまで全てをスプレッドシートで管理していました。

朝の7時過ぎから屋台会場へ向かいます。
実際に屋台を稼働させ始めるのは10時頃からを予定していたので、それまで調理器具の設置や看板の配置などの最終準備を行っていきます。

祭り運営から支給された夜間営業用ライト。

ついに開店!お客さんの人数は…?

屋台の準備が完了し、いよいよ開店です。
11時頃だったのですが、まだお客さんはまばらといった感じでした。

そのため少し余裕があったので、市場調査へ行くことに。
すると近くに数軒のたこ焼き屋台を発見
競合店のたこ焼きのクオリティチェックをします。

そもそも調理器具が本格的すぎる…!
正直に言って市場調査組から送られてきたこの写真を見たときに、
「うちのたこ焼きは大丈夫なのだろうか…?」
と心配になりました。
なぜなら私達のたこ焼き器はいわば家庭用のもの。
競合店のたこ焼き器は業務用のため作成効率が段違いに良いでしょう。

しかし祭りはすでに始まっており引き返すことなどできません。
なにより私達は日本テイストの味で勝負しているので、それで戦えばいいのです。

そんなことを考えている間に、市場調査組から追加の報告がありました。

「このたこ焼きとても美味しい!」

なんと!味も美味しいのか!と落胆したのは言うまでもありません。
効率も味も良いのかとショックを受けました。

だがしかし、よくよく話を聞いてみるとかなり“甘い”たこ焼きのようです。
つまりこのたこ焼きはフィリピンテイストのたこ焼きであるということ。
フィリピン人の方は甘いものが大好きですから、私達が作るたこ焼きとは大きな違いがあります。
私達の作るたこ焼きはなんと言っても日本風の“だしをたっぷり効かせたたこ焼き”ですから。

美味しい!だしの効いた本格たこ焼き。

見てください。私達のたこ焼きはまさに日本仕様です。
紅生姜!鰹節!たこ焼きソース!キューピーのマヨネーズ!と日本要素をふんだんに取り入れています。
それをフィリピンで味わえるのですから、日本食の代表であるたこ焼きが売れないはずがありません笑

といった具合に徐々に自信を取り戻していきました。

記念すべき第1号のお客さん

開店から約20分ほどで、1人目のお客さんがやってきました。
日本人が作るたこ焼きは物珍しいようで興味津々で写真を撮っていました。

また、支払い方法の1つに“GCash(ジーキャッシュ)”も用意。
これはフィリピン版Paypayのような決済サービスです。
こちらのお客さんはGcashでお支払い。

足で稼ぐ、売り歩き遊撃部隊

その後もリピーターがつくほど順調に売れてはいたのですが、
2日間で30000ペソ分を売るという目標にはまだまだほど遠かったです…

待っているだけではお客さんは来ないということで、売り歩きをする遊撃部隊を編成
大きな声に自信のあるメンバーたちが、たこ焼きを売り捌きに行きます。

結果は大成功!

ある程度のたこ焼きストックが出来たら、遊撃部隊が戻ってきてまた売りに行く…ということを繰り返して、
店舗型のみよりも売上が伸びていきました。

たこ焼き屋台の裏側: ところでコミュニーケーションはどうしてる?

たこ焼き屋台を成功させるためには、参加者同士のコミュニケーションが不可欠。
私達は高性能コミュニケーションアプリ”Discord”を用いて報告し合うことで、屋台準備から運営までをスムーズに行えました。

会場確保や食材の入手状況、当日の状況報告に至るまで、全てをここで行っていました。

当日参加はしていないのですが、グループの参加者に含まれていたアクトハウス卒業生からは
「楽しそう」、「たこ焼き美味しそう」
といった感想が聞こえるほど大いな盛り上がりを見せていました。

初日の売上は…?

気になる初日の売上ですが….

6313ペソでした!

目標売上である30000ペソからこの売上を引くと、30000-6313 = 23687ペソ を二日目に売り上げなければ赤字となってしまいます!
正直、かなり厳しい状況です…

ここから少しでも売上を伸ばすには、2日目の盛り上がりに期待+値上げ をするのが良さそうです。

2日目の様子 + 総売上報告

初日の反省を生かしてたこ焼きを値上げ…といきたいところでしたが、
話し合いの結果、値段はそのままに、2日目の盛り上がりに期待することにしました。

というのも売上ももちろん大事なのですが、
そもそもの屋台発足のきっかけとして「日本の美味しい屋台料理をフィリピン人に届けたい」という思いがあるので、
値上げをするとその理念に反する気がしたため取りやめとなりました。

初日以上の売れ行き、祭りの盛り上がりも最高潮

シヌログ祭りは2日目が本番ということもあり、街中を行き交う人の数が初日の倍はいた気がします。
街中に流れる音楽の「Pit Señor!」という掛け声の数も明らかに多くなっていました。

祭りの盛り上がりを肌で感じていました。
これは日本の祭りでは感じることの出来ない感覚でこれぞ“世界の祭り”といったところでしょうか。

たこ焼きの売上も順調で、多くの人に日本テイストの本場のたこ焼きの味を届けることができました。

初日の売上を超えて、目標である30000ペソを目指して。

2日目にしてメンバー全員のたこ焼き作りの技量が熟達しました。
初日は形の悪いたこ焼きを少し出してしまったのですが、
2日目では効率的に、なおかつ形の良い美味しいたこ焼きを量産できました。

タコ焼きと引き換えに顔にペイント。

怒涛の2日間を乗り越えて

同じ駐車場エリアで屋台をしていたフィリピン人の方々と。 みんな戦友です。

やり切りました。

私個人としては、計12時間ぐらいたこ焼きを立ちっぱで作っていた気がします笑

メンバー全員が協力して、祭りの当事者として参加した、2026年のシヌログ祭り。

私自身は今回が初めての祭りだったのですが、当初はまさかこんな形で参加することになるとは夢にも思いませんでした。

本当に充実した2日間でした。

総売上報告

果たして目標である30000ペソを売り上げることは出来たのでしょうか?

結果は、16803ペソ(43687円)でした!

残念…!

つまり、2日目は約10000ペソの売上だったわけですね。
商売は難しいですね。

これは後から分かったことですが、飲食店は祭りのような数日だけの営業では、なかなか黒字にすることは難しいようです。
長期で営業し、ゆるい右上がり曲線を描くように売上げて利益を出すのが一般的とのこと。

たこ焼き屋台をやり切るという目的は達成したので、後悔はありません!赤字ですが!笑

全体を振り返って

ここまで、【前編】、【中編】そして今回の【後編】と全3回に分けてお送りしてきました。

何よりも大変だったのが「【前編】セブ島「シヌログ屋台」に日本人が出店?費用・場所交渉・治安のリアル調査の内側」 だったのですが、
そこを乗り越えて場所さえ決めてしまえば、後には引けないということで最後まで突っ走れた感じです。

海外で、しかも飲食店のスモールビジネスを経験できたことは本当に良かったです。

みなさんもたこ焼き屋台をやってみましょう!とは口が裂けても言えない(ぐらい大変)ですが、こういった形で祭りの当事者として参加するのは
なかなか新鮮で面白い経験でした。

屋台運営を通して、飲食店で利益を上げることの難しさも痛感することができましたし、これは私だけでなく、メンバーとして参加した全員にとって大変貴重な経験だったと思います。

アクトハウスはこういった面白い試みも後押ししていることを体現できたかなと。

また来年もシヌログ祭りは行われるわけですが、今回のように「ビジネスがしたい」という熱いメンバーが来てくれれば「第2回たこ焼き屋台」も夢ではないかもしれませんね。

ではでは〜

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