
前回の「会場探し編」でついに屋台を行うためのスペースを見つけました。
となると残る不安は「メニューは何にする?」、「どのようにメニューの食材を調達するのか」といったものです。
メニューは何にする?
最初の候補としての「おにぎり」は、前回お話した聞き込みの結果、売れないだろうという判断に至りました。
というわけで、お祭り…屋台…ということから「日本の屋台で出てるメニューから売れそうなものを考えてみよう」と、メニューの方向性が決まりました。
候補として挙がったのが、
- 大学芋
- 焼きそば
- フルーツ飴
- ベビーカステラ
- たこ焼き 等
でした。そして実際にそれらの料理を作り、どれが材料が揃えやすくて、美味しく作れるのかを検証していきました。
私の中での第一候補はフルーツ飴だったんですが、作成した結果、
- フルーツの値段が高い
- 屋台で食べられるようなパリパリの飴が作れない。
と言った課題に直面したため、泣く泣く諦めました。
そういった検証の中で特にシヌログ祭り向きだなと思ったのが、
「大学芋」と「たこ焼き」でした。
なぜなら、それぞれのメインの材料である「さつま芋」と「小麦粉」がフィリピンにおいても安く手に入れることができるからです。
続いて大学芋とたこ焼きのどちらの方が作るのが楽なのかという観点で考えて行くと、
大学芋は「芋を揚げる」工程と「芋に飴を絡める」工程と2工程あり、
たこ焼きの場合は連続で次々と作っていけることから、たこ焼きの方が良いのではないかという結論に至りました。
ということで最終的に「たこ焼き」を屋台のメニューにすることに決定。
これで後はたこ焼き作りを上達させるだけ...
というわけにはいかず...
そういえばタコってどこで買えば良いのだろう...
タコはどこで買う?
はい。続いての問題に直面しました。
無事メニューを決めることは出来ましたが、そのメニューの最も肝心な部分、すなわちたこ焼きの「タコ」をどのように手に入れれば良いのかこの時点ではまったく考えていませんでした!
簡単に調べてみたところ、
- 近所のスーパーには売っていない
- 冷凍のものが「LANDERS」に売っているという噂
程度のことしかわからなかったので、一縷の望みをかけて「カルボンマーケット」の海鮮コーナーへ。
調査の結果、なんとタコは
1KG = 300ペソ
ほどで売られていることが分かりました。
そして本番は3kg程度あれば充分だと判断したため、タコ代はそんなにかからなさそうと予測が立てられました。
たこ焼き器はどこで手に入れた?
食材の確保が出来たところで、いよいよどのように「たこ焼きをどう作るのか?」というフェーズへ。
なぜならこの時点ではまだ「たこ焼きを売れるレベルのスキルを持っている人がいない」どころか、充分な「たこ焼き器をもっていない」状況だったからです…
話し合いの結果、たこ焼き器は2つ必要であるという結論に至りました。
ということですぐにたこ焼き器2つ目を探しに行くことにしました。
場所はセブ在住日本人の味方である、日系スーパー「町屋マート」。
店内の最奥部にて、1つ目と同じ型のたこ焼き器を発見。
こうして、ついにたこ焼き作りのための器材を揃えることが出来ました。
その他の道具を揃えるためにセブ市内を奔走…
たこ焼きを作るための道具は揃えることができましたが、屋台を出店するためにはその他にも色々な備品が必要でした。
例えば、「たこ焼き器を設置するためのテーブル」や「休憩用の椅子」、「屋台看板用の素材」等です。
日本であれば簡単に手に入れられそうな感じがしますが、ここはフィリピンなので少し苦労しました。
日本に住み慣れている日本人であれば、商品の相場感というものが自然と身についており、どのお店に目的の商品が売られているのかが大体想像がつくと思います。
しかしフィリピン育ちでない私たちにとって、目的のものを探すのは想像以上に大変でした。
特に苦労したのがテーブル探しです。屋台用として使えるサイズで、予算内に収まるテーブルがなかなか見つからず、複数の店を回っても良いものに出会えませんでした。
最終的に、Facebookのマーケットプレースで見つけた出品者の元へ、ジプニーと徒歩で30分ほどかけて向かい、ようやく手に入れることができました。
屋台看板については、ダンボールを使って手作りすることに。アクトハウスの住人たちと協力して、日本の屋台らしい雰囲気を出せるよう工夫しながら作成しました。
こうして最終的に揃えた備品は以下の通りです。
- テーブル
- 椅子
- 看板(ダンボール製)
- ガスコンロ用ボンベ 約20個
- 油や小麦粉 数キロずつ
これでようやく、屋台を出すための準備が整いました。
たこ焼き作りの猛特訓
備品が揃ったところで、次なる課題は「たこ焼きを上手に作れるようになること」でした。
本番まで残り1週間というタイミングから、私は猛特訓を開始。合計で10回以上は練習を重ねました。ただ、他のメンバーの中には練習時間がほとんど取れなかった人もいて、当日は私がメインで焼くことになりそうな雰囲気でした。
最初に作った時、大きな壁に直面しました。それは**「油通し」という概念を知らなかった**ことです。
鉄板にいきなり生地を流し込んだ結果、生地が鉄板にべったりとひっついてしまい、まともな形のたこ焼きができませんでした。
「これはマズい…」と焦った私たちは、YouTubeでたこ焼きの作り方動画を見たり、みんなで意見を出し合ったりしながら、なんとかお店に出せる形に持っていきました。
練習を重ねるうちに、たこ焼き作りのセオリーを理解し、さらに火の強さや生地の配合比率を微調整することで、少しずつクオリティが上がっていきました。
そして練習中、予想外のハプニングも発生。
アクトハウスで練習していると、たこ焼き作り中の煙が火災報知器に反応してしまい、メンテナンスの人が何度か様子を見に来る事態に。
そのたびに「たこ焼き作ってます!」と説明して理解してもらいましたが、申し訳ない気持ちと笑いがこみ上げる不思議な状況でした。
こうして、本番に向けて着々と準備が整っていきました。
いよいよ本番、緊張感が高まっていく1週間
会場の確保、メニューの決定、食材の調達、備品の準備、そしてたこ焼き作りの特訓。
すべてのピースが揃い、あとは本番を迎えるのみとなりました。
しかし、練習を重ねれば重ねるほど、新たな不安も湧いてきます。
「本当にお客さんは来てくれるのだろうか?」
「フィリピンの人たちにたこ焼きは受け入れられるのだろうか?」
「当日、うまく焼けなかったらどうしよう…」
そんな緊張感の中、アクトハウスの仲間たちと協力しながら、最終チェックを進めていきました。
ガスボンベの数は足りているか、テーブルや椅子の運搬方法は決まっているか、看板は目立つように仕上がっているか。
一つひとつ確認しながら、シヌログ祭り当日を待ちました。
そしていよいよ、その日がやってきます。
果たして、私たちのたこ焼き屋台は成功するのか――。
その結果は、また次回。